努力しているのに、なかなか成長しない人がいる。
一方で、同じ時間を使っていても、驚くほど早く伸びる人もいる。
この差はなぜ生まれるのか。
もちろん、才能の差は大きい。
だが、それ以上に重要な要因がある。
それは、意図的な練習(Deliberate Practice)をしているかどうかである。
意図的な練習とは、アンダース・エリクソン博士が提唱した有名な概念だ。
簡単に言えば、「ただ繰り返すのではなく、目的を持って改善しながら練習すること」である。
ただの反復では人は思ったほど成長しない
多くの人は、練習量を積めば上手くなると思っている。
たしかに、最初はそれでも伸びる。
だが途中から止まる。
なぜか。
ただ繰り返しているだけだからだ。
慣れはするが、改善はしない。
これは筋トレでも同じである。
毎回きっちりとベンチプレスをしている。スクワットもアームカールもこなしている。
だが、何となくやっているだけ。
これでは成長は鈍る。
筋トレにも「意図」が必要だ
筋トレは、重りを持ち上げればいいわけではない。
― どこに効かせるのか
― どこで力が抜けているのか
― フォームは安定しているか
― 前回より改善できる点はあるか
こうした意図が必要になる。
例えばアームカール。
ただ重りを上げ下げしているだけでは、前腕や反動ばかり使って終わることもある。
だが、
― 今日は上腕二頭筋の収縮を意識する
― ネガティブを丁寧に行う
― 肩が前に出ないようにする
こうなると、トレーニングの質が変わる。
同じ1セットでも意味が変わる。
質は意図から生まれる
量を経験していない質は無価値だと、以前語った。
意図的な練習とは、その先の話である。
量を積んだ先で、
― 何を改善するか
― どこを見るか
― どう変えるか
これを考えられるようになって初めて質になる。
つまり質とは、意図のある反復のことだ。
最初から効率だけを求めても意味がない。
だが、いつまでも何となくやるのも違う。
「考えてやる人」が成長できる
これは筋トレだけではない。
仕事でもそうだ。
ただ毎日同じことをこなしているだけでは、大きく伸びない。
― 何がダメだったか
― どう改善するか
― 次はどうするか
ここまで考える人間が伸びる。
努力そのものに価値があるわけではない。
改善を伴う努力に価値がある。
筋トレは、その縮図だ。
重りを動かすだけでは足りない。
毎回の1セットに意味を持たせろ。
成長を加速させるのは、意図的な練習だ。
