これは本当に大切な話だ。
人間には欲がある。
― 食欲
― 睡眠欲
― 性欲
― 承認欲求
― 自己顕示欲
そして、それは普通のことだ。
むしろ、欲があるから人間は動く。
だからまず理解しておかなければいけない。
欲は消えない。
忘れようとしても、我慢しようとしても消えない。
「欲を捨てよう」と願っても、簡単には消えてくれない。
これはボディビルの大会に向けた減量で、嫌というほど理解した。
減量中、食欲は消えない
大会前になると、よく聞かれる。
「好きなもの食べたくならないんですか?」
「なんで我慢できるんですか?」
「元々食欲が弱いタイプなんですか?」
違う。むしろ逆だ。
減量が進むほど、食欲はどんどん強くなる。
身体が飢餓を感じるからだ。
頭の中に食べ物が浮かぶ。
高カロリーなものを見れば食べたくなる。
深夜に強い空腹を感じる毎日だ。
つまり、欲は普通に存在している。
では、なぜ我慢できるのか。
ここが重要だ。
食欲が消えているわけではない。
食欲を、別の欲で制御しているのである。
欲に勝つのは理性だけではない
多くの人は、「強い人」は理性や根性で欲を押さえ込んでいると思っている。
もちろん理性も根性も必要だ。
だが現実には、それだけでは弱い。
欲は強い。
― 疲れて帰宅した時、すぐに寝たい
― ジャンクフードを食べたい
― 楽をしたい
これは自然な反応だ。
だから、「我慢しよう」だけでは長く続かない。
本当に人を動かすのは、もっと強い欲である。
ボディビルダーの場合、それは
最高の仕上がりでステージに立ちたい
という欲だ。
これこそが自己実現欲である。
― 自分の限界を見たい
― 努力を形にしたい
― 理想の身体を完成させたい
この欲が、食欲より強かった。
だから減量を続けられる。
つまり人は、欲を消して動いているわけではない。
欲に勝る欲によって、自分を律している。
自己実現欲は人を変える
これは筋トレ以外でも同じだ。
― 仕事から帰ってきた
― 疲れている
― すぐ寝たい
普通なら、そこで終わる。
だが、もしあなたの中に
「将来を変えたい」
という強い欲があったらどうだろう。
― もっと稼ぎたい
― 自由を手に入れたい
― 家族を守りたい
― 人生を変えたい
そういう欲が強ければ、人は睡眠欲にすら抗い始める。
― 勉強する
― 本を読む
― 副業する
つまり自己研鑽とは、根性論だけで成り立っているわけではない。
もっと強い欲によって支えられているのである。
欲を否定するな
ここを勘違いしてはいけない。
欲そのものは悪ではない。
欲があるから、人は動く。
問題なのは、どの欲に支配されるかだ。
目先の快楽に支配されるのか。
それとも、自分の理想や未来に向かう欲を持てるのか。
人生は、その差がかなり大きい。
欲は消せない。
ならば必要なのは、欲を捨てることではない。
もっと強い欲を持つことだ。
ボディビルコンテストは、それを教えてくれた。
